御母様
おたあさま異読 おたたさま
名詞
標準
mother
文例 · 用例
随分迷惑でしたそうですが、然し止せということも出来ないので、御母様も堪えて黙って居らしったそうです。
— 幸田露伴 『少年時代』 青空文庫
斯ういうように朝も晩もいろいろの事をさせられたのは、其頃下女も子守も居なかったのに、御父様は昼は家に居られないし、御母様は私の下に妹やら弟やらを抱えて居られたのでしたから是非もない事でした。
— 幸田露伴 『少年時代』 青空文庫
お君は後に、御母様がそうしておいたのだ、と言ったが、知らず堂守の思違いであったろう。
— 泉鏡花 『縁結び』 青空文庫
御父様や御母様の宜いやうにと云ふので、宮の方には異存は無いのだ、あれにもすつかり訳を説いて聞かしたところが、さう云ふ次第ならばと、漸く得心がいつたのだ」 断じて詐なるべしと思ひながらも、貫一の胸は跳りぬ。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
(三)の二 昨日は見舞がてらに本宅の御母様参られ候。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
うちの御母様のお母様は継母だったんですって、今でも辛かったってよく仰云るわ、だから私御同情するのよ」 こんなに云われると、只さえ淋しい、悲しい心持になっている政子さんは、堪らない心持になってしまいました。
— 宮本百合子 『いとこ同志』 青空文庫
さうしたら、何にも御存知ない御母様まで御泣きになりましたのね。
— 芥川龍之介 『秋』 青空文庫
四月三十日(木曜)晴 御母様が銀座へいらっしゃった。
— 一九一四年(大正三年) 『日記』 青空文庫