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遊宴

ゆうえん
名詞
1
標準
文例 · 用例
おかみさんが江戸つ子で、或る大会の時には葭町の一流の芸者などを呼んでくれて、我々は美術学校に保存してある「長崎遊宴の図」を思ひ出して、喜んだものである。
木下杢太郎 パンの会の回想 青空文庫
此より日々招宴遊宴等がある。
森鴎外 伊沢蘭軒 青空文庫
たとえば、夜、燭を秉って遊宴中、腰掛けを聯ねた上に数猴一列となって各の手に炬火を捧げ、客の去るまで身動きもせず、けだし盗人の昼寝で当て込みの存するあり、事終るの後|褒美に残食を頂戴して舌を打つ覚悟なんだ。
猴に関する伝説 十二支考 青空文庫
彼が折花攀柳の遊宴を恣にしたるが如き、彼が一豎子の私怨よりして関白基房の輦車を破れるが如き、将彼が赤袴三百の童児をして、飛語巷説を尋ねしめしが如き、平氏が天下に対して其同情を失墜したる亦宜ならずとせず。
芥川龍之介 木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌) 青空文庫
唐の玄宗が楊貴妃と遊宴した場所で、白樂天の「長恨歌」や鄭嵎の「津陽門詩」に詠まれて、忘れ難い史蹟である。
桑原隲蔵 大師の入唐 青空文庫
即ち大名屋敷あるひは青楼の大広間に男女打集ひて遊宴せるさままたは人形芝居を見る処なぞを描きたるものにて、和蘭陀風の遠近法はこの時既に浮世絵に応用せられ天井と襖の遠くなるに従ひて狭く小さく一点に集り行くさま、今日吾人が劇場にて弁慶上使の場または妹脊山館の場の書割を見るに似たり。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
国貞は美貌の侍女貴公子が遊宴の状によりて台※庭園の美と衣裳|什器の繊巧とを描出して人心を恍惚たらしめ、国芳は武者奮闘の戦場を描き美麗なる甲冑槍剣旌旗の紛雑を極写して人目を眩惑せしめぬ。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
燐光の技術によりて閃き出し瞬間の、最終の遊宴……最終の呼吸……糸の如き臨終の喘咽。
仏蘭西近代抒情詩選 珊瑚集 青空文庫