温い
ぬくい
形容詞
標準
warm
文例 · 用例
又、仮りに、三造が、自身の意志と世間の誘惑とを、半々に受容れながら、理窟上言へば、微温い、歴史的に言へば不思議な一個の結成物たる、役柄をみせて死んでゆくかもしれぬといふことは十分に推量出来ることである。
— 中原中也 『青年青木三造』 青空文庫
だが何だかモヤモヤと温い摺鉢のやうなものが脳膸の天井に蓋さつてるやうで、過去一年間の其処にある何にも彼の頭に蘇りはしなかつた。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
あまり単調で気が狂おう(※)そして日本の桜花の層が、程よく、ほどほどにあしらう春のなま温い風手は、徒に人の面にうちつけに触り淫れよう。
— 岡本かの子 『病房にたわむ花』 青空文庫
そこで霧が生温い湯のようになったのです。
— 宮沢賢治 『種山ヶ原』 青空文庫
そしてふかぶかと胸一杯に匂やかな空氣を吸込めば、ついぞ胸一杯に呼吸したことのなかつた私の身體や顏には温い血のほとぼりが昇つて來て何だか身内に元氣が目覺めて來たのだつた。
— 梶井基次郎 『檸檬』 青空文庫
このいまわしい経験を裏返えしても自分を力付けるような温い運命の微笑がにおい出ることはなかろう。
— 断片 『小さき良心』 青空文庫
而も、ついうつかりと生温い空氣のむつとした煙草葉乾燥室へはいつた刹那、輕い喘息の發作を誘發され、あとになつて今日は珍しく用心深く携へて來たアストオル吸入器が役に立つやうな羽目になつてしまつた。
— 南部修太郎 『日曜日から日曜日まで』 青空文庫
──麦飯の温いやつが出来ているのだ。
— 黒島傳治 『小豆島』 青空文庫
作例 · 標準
お風呂の湯がぬくいから、もう少し熱くしようかな。
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今日の午後は日差しがぬくくて、散歩にちょうどいい気候だ。
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焼きたてのパンはまだぬくくて、バターが溶けて美味しかった。
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