権輿
けんよ
名詞
標準
文例 · 用例
「権輿」ケンニョ、「山野」サンニャ、「専要」センニョー。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
これが幕府が蘭法医を任用した権輿で、抽斎の歿した八月二十八日に先つこと、僅に五十四日である。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
そうしてこの詩編は、それより八年後の一七一四年に、著者自らこれに注釈及び論文等を加え、『蜜蜂物語*』と改題して再版するに及び、はなはだしく世間の攻撃を受け、従ってまた著しく世人の注意をひくに至ったものであるが、これがそもそも英国における利己心是認思想の権輿である。
— 河上肇 『貧乏物語』 青空文庫
平安朝以後の鶏に関聯したものは、どれもこれも「きつにはめなむ」(勢語)と憎んだ東女を、権輿に仰いで来た様である。
— 折口信夫 『鶏鳴と神楽と』 青空文庫
健女の死後六年、嘉永三年正月に、国学の弟子種痘の権輿笠原良策――白翁――の需めで作つた拝除痘神詞に「……此館内爾集比登聚来留這子・立子女男乃児童乃尽、伯神痘乎令接伝留者乃限理……」など言ふ章句を実感なしに書いたものとは思はれない。
— 折口信夫 『橘曙覧評伝』 青空文庫
『源氏物語』は我国淫本の権輿なり。
— 永井荷風 『桑中喜語』 青空文庫
わが国にては紅葉山人が『青葡萄』なぞをやその権輿とすべきか。
— 永井荷風 『矢はずぐさ』 青空文庫
これいろは引節用集の権輿也。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫