漁色家
ぎょしょくか
名詞
標準
lecher
文例 · 用例
春美といって二十六歳、かつて某浪花節寄席の持主の妾をしていたことがあり、旦那は南五花街の遊廓で誰知らぬ者のない稀にみる漁色家で、常に春画春本淫具の類を懐中にしている男であると、女は何を思い出したのか何もかも千恵造に打ちあけた。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
尤も仙人と云ふ中には、祝鶏翁のやうな蓄産家や郭璞のやうな漁色家がある。
— 芥川龍之介 『雑筆』 青空文庫
そうして非常な漁色家で、花垣という美男の浪人と、関係していたということです。
— 国枝史郎 『怪しの館』 青空文庫
「刈田伝二・行年七十二」彼はさういふ墓の下へ、昔は一しきり足繁く往来し合つた一人の老人――今も尚|矍鑠として死ぬ色もない漁色家の老いたる友を埋めてしまつた。
— 坂口安吾 『竹藪の家』 青空文庫
もちろん、稀代の漁色家といふ一面で、ドン・ファンの向ふを張る腕前は、さすがに名声に恥ぢないものではあるが(ドン・ファンとの比較は古来好事家の間で屡※行はれてゐる。
— 岸田國士 『人間カザノヴァの輪郭』 青空文庫
この種の慇懃な精神を幇間的精神とか漁色家の精神と解してはいけないのだね。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
由子が漁色家の眼にとまつて、妾の狙ひをつけられたのもいはれのないことではなかつた。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
あの女はパトロンを探してゐるに違ひないと年老いた漁色家達が噂しあつてゐるほどだつた。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
ウィキペディア曖昧さ回避
漁色家(ぎょしょくか) 漁色をおこなう人。手当たり次第に女をもてあそぶ人。→漁色、プレイボーイ
出典: 漁色家 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0