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樹園

じゅえん
名詞
1
標準
文例 · 用例
実習地とでもいふのか、津軽の各部落から選ばれた模範農村青年たちの作つた畑や果樹園、水田などが、それらの建築物の背後に、実に美しく展開してゐた。
太宰治 津軽 青空文庫
ヴィナスが白鳥に曳かせた二輪車に乗り、森や果樹園のなかを駈けめぐって遊んでいると、怪しからぬ望を持った数十人の神々たちは、二輪車の濛々たる車塵を浴びながら汗を拭き拭き、そのあとを追いまわした。
太宰治 懶惰の歌留多 青空文庫
樹園宮沢賢治髪白き山田博士が書いだき帰り往くころかはたれはしづに這ひ来てふくよかに木の芽ほごるゝ鳥飛びて気圧を高み守衛長〔以下未完〕ぎごちなき独乙冠詞を青々となげく窓あり
宮沢賢治 樹園 青空文庫
小さいながら果樹園もあれば、羊を飼う柵も出来ています。
岡本かの子 母子叙情 青空文庫
樹園や畑の見えるだらだら下りの裾野平の果に、小唄で名高いY――山の山裾が見え、夏霞がうっすり籠めている中に浪がきらりきらり光った。
岡本かの子 みちのく 青空文庫
もっともわたくしとても、年齢からいってそろ/\人恋しい時代で、心の中にうずく痛痒い情緒につれ、学課の暇には歎きの面持で花畑をさまよったり、遣る瀬ない肩の落し方をして果樹園を縫い歩いたりしないことはありません。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
無邪気に遊び狂っている人々は嫉ましく憤おろしく、それで花畑へ、果樹園へ自分と同じ気持らしい草木をなつかしみに避けて行くのでした。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
わたくしは興醒めた気持になって、これでは葛岡のことを相談しても駄目だと思い、たださり気なく、日々通学する学園の生活のはなしをして、そこには丘の陽当りに果樹園があったり、花畑があったりして学課の間には土いじりもする。
岡本かの子 生々流転 青空文庫