下帯
したおび
名詞
標準
loincloth
文例 · 用例
夏の暑い盛りだと下帯一つの丸裸で晩酌の膳の前にあぐらをかいて、渋団扇で蚊を追いながら実にうまそうに杯をなめては子供等を相手にして色々の話をするのが楽しみであったらしい。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
「歩く拍子に紅のはつちと浅黄縮緬の下帯がひらりひらりと見え」とか「肌の雪と白き浴衣の間にちらつく緋縮緬の湯もじを蹴出すうつくしさ」とかは、確かに「いき」の条件に適っているに相違ない。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
嬉遊笑覧に、湯具といふは、男女ともに前陰を顕して湯に入ることはもとなき事にて必ず下帯をきかえて湯に入るゆゑ湯具といふ。
— 泉鏡花 『当世女装一斑』 青空文庫
これをこそ下帯とはいふなりけれ。
— 泉鏡花 『当世女装一斑』 青空文庫
帰り途、二つ井戸下大和橋東詰で三色ういろと、その向いの蒲鉾屋で、晩のお菜の三杯酢にする半助とはんぺんを買って、下寺町のわが家に戻ると、早速亭主の下帯へこっそりいもりの一匹を縫いこんで置き、自分もまた他の一匹を身に帯びた。
— 織田作之助 『大阪発見』 青空文庫
「女は腰のところを下帯で紮げて着るんですから」と言って、藤さんはそばから羽織の襟を直してくれる。
— 鈴木三重吉 『千鳥』 青空文庫
それから廻船附船屋の吉太郎が、銅貨箱から盗んで、赤い下帯へかくしておいた二銭銅貨で、豆腐と葱を買つた、醤油や、七輪や鍋は空地に一番近い豊公の家から持ち運んで来た。
— 佐左木俊郎 『文学に現れたる東北地方の地方色』 青空文庫
「泥棒をするのが難しいことが、初めてわかったぜ」 勝気な寅二郎は、そういって笑ったが、雨が間もなく降り出し、保土ヶ谷の宿へ丑満の頃帰ったときは、二人の下帯まで濡れていた。
— 菊池寛 『船医の立場』 青空文庫
作例 · 標準
祭りの装束として、男性たちは伝統的な下帯を身につけていた。
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相撲の力士は、廻しと呼ばれる下帯を締めて土俵に上がる。
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古代の彫刻には、腰に下帯を巻いた人物が描かれている。
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