上前をはねる
うわまえをはねる
表現動詞-一段
標準
to take a commission
文例 · 用例
その職業と、月二割の利子――もっともうち、一割はチーフメーツ(実は船長かもしれない)が、上前をはねるんだが――とが、フイになるのである。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
いつとはなしに釣銭の上前をはねる事も覚え、故意と主人に聞える様な所で厭味を云う事も平気になって来ると、丁度すべてに変化の来る年頃にあったお関は種々の生理上の動揺と共に段々川を流されて行く砂の様に気付かない内に性質を変えられて来て居た。
— 宮本百合子 『お久美さんと其の周囲』 青空文庫
闇屋なども当り前の商売だあらダメなので、闇屋の上前をはねる経済研究所とこないと務めることができないといふ因果な先生なのである。
— 坂口安吾 『足のない男と首のない男』 青空文庫
留置場ではもちろんそんなことは厳禁されているのだが、こっそりシリヒキに頼んで(どうせ上前をはねるのだ)弁当屋に買ってこさせるのだ。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫
勝手な云い訳をつけて見た所で、結局は盗人の上前をはねることだ。
— 江戸川乱歩 『木馬は廻る』 青空文庫
どろぼうのうわまえをはねるというやつですね。
— 江戸川乱歩 『影男』 青空文庫
女装怪人の美貌には引きつけられていたし、その腕まえには深く信頼していたけれども、どろぼうや人殺しのうわまえをはねる商売と聞いては、ゾッとしないではいられなかった。
— 江戸川乱歩 『影男』 青空文庫
自分では悪事を働きませんが、犯罪者をゆすって、そのうわまえをはねるというすごい男です。
— 江戸川乱歩 『影男』 青空文庫