火影
ほかげ
名詞
標準
firelight
文例 · 用例
切符賣る家の闇きらんぷの火影に見れば、先きほど隣室にてなやみし、醉ひしれたるをのこなりけり。
— 萩原朔太郎 『花あやめ』 青空文庫
暫らく停まつて呼吸を入れてゐた船は、こつちを目がけて、走つて来る、難所中の難所といふ、やぐらの瀑へかゝつて来たときは、波から三尺ばかり船体が乗り出したと思ふと、水煙が噴水の柱のやうに立つて、船頭の黒い立像が、水沫の中から二体浮び出た、火影に映る消防夫の姿のやうに。
— 小島烏水 『天竜川』 青空文庫
乙の方ではその合図の火影を認めた瞬間にぴたりと水の流出を止めて、そうして器の口に当る区分の文句を読むという寸法である。
— 寺田寅彦 『変った話』 青空文庫
火影がちらと映って、自分の掛けようとしている所に、一人の男の寝ている髯面が見えた。
— リルケ Rainer Maria Rilke 『白』 青空文庫
火影及ぶかぎりは雪片きらめきて降つるが見ゆ。
— 国木田独歩 『源おじ』 青空文庫
舷燈の光|射す口をかなたこなたと転らすごとに、薄く積みし雪の上を末広がりし火影走りて雪は美しく閃めき、辻を囲める家々の暗き軒下を丸き火影飛びぬ。
— 国木田独歩 『源おじ』 青空文庫
源叔父は嘆息つきつつ小橋の上まで来しが、火影落ちしところに足跡あり。
— 国木田独歩 『源おじ』 青空文庫
醍醐の入江の口を出る時|彦岳嵐身に※み、顧みれば大白の光|漣に砕け、こなたには大入島の火影|早きらめきそめぬ。
— 国木田独歩 『源おじ』 青空文庫
作例 · 標準
焚き火の火影が、暗闇の中に揺らめいていた。
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部屋の隅で揺れるキャンドルの火影が、幻想的な雰囲気を醸し出す。
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遠くに見える火影が、遭難した人々にとって希望の光となった。
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