持ち下る
もちくだる
動詞
標準
文例 · 用例
それから上述露国の旧信者が油虫も天より福を持ち下ると言い、『日次紀事』に初寅の日鞍馬寺で福授けの蜈蚣を売ったとあるなど、魔王でも悪虫でも拝めば無害で役に立ちくれると信じての事で、世に近隣の小言を顧みず、ペスト流行にもかかわらず、鼠を多く活かし供養して大黒天に幸いを求むる者の心また同じ。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
杓子はなるほど山中の産物であって、最も敬虔に山神に奉仕する者が、これを製して平野に持ち下る習いではあったが、ただそれのみでは神自らこれを重んじ、また多くの社においてこれを信徒に頒与するまでの理由にはならぬ。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫