内湯
うちゆ
名詞
標準
indoor bath using water from a hot-spring
文例 · 用例
湯氣が温く、目の下なる湯殿の窓明に、錦葉を映すが如く色づいて、むくりと此の二階の軒を掠めて、中庭の池らしい、さら/\と鳴る水の音に搖れかゝるから、内湯の在所は聞かないでも分る。
— 泉鏡太郎 『魔法罎』 青空文庫
木賃御泊宿――内湯あり――と、雨ざらしに成つたのを、恁う……見ると、今めかしき事ながら、芭蕉が奧の細道に……五月朔日の事也。
— 泉鏡太郎 『飯坂ゆき』 青空文庫
ほとんど素人下宿のような宿で、部屋も三つしかなかったし、内湯も無くて、すぐ隣りの大きい旅館にお湯をもらいに行くか、雨降ってるときには傘をさし、夜なら提燈かはだか蝋燭もって、したの谷川まで降りていって川原の小さい野天風呂にひたらなければならなかった。
— 太宰治 『姥捨』 青空文庫
此の景勝愉樂の郷にして、内湯のないのを遺憾とす、と云ふ、贅澤なのもあるけれども、何、青天井、いや、滴る青葉の雫の中なる廊下續きだと思へば、渡つて通る橋にも、川にも、細々とからくりがなく洒張りして一層好い。
— 泉鏡花 『城崎を憶ふ』 青空文庫
笛の音の鳴り饗くのを待つて各自宿屋から(宿屋には穩かな内湯がある)時間湯へ集る。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
どの宿にも内湯は無いと聞いてゐたので何の氣もなくその後に從つて戸外へ出たが、これはまた花敷温泉とも異つたたいへんな處へ湯が湧いてゐるのであつた。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
笛の音の鳴り響くのを待って各自宿屋から(宿屋には穏かな内湯がある)時間湯へ集る。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
どの宿にも内湯は無いと聞いていたので何の気もなくその後に従って戸外へ出たが、これはまた花敷温泉とも異ったたいへんな処へ湯が湧いているのであった。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
作例 · 標準
例句