意志の自由
いしのじゆう
表現名詞
標準
freedom of will
文例 · 用例
人間のごとき最高等な動物でも、それが多数の群集を成している場合について統計的の調査をする際には、それらの人間の個体各個の意志の自由などは無視して、その集団を単なる無機的物質の団体であると見なしても、少しもさしつかえのない場合がはなはだ多い。
— 寺田寅彦 『物質群として見た動物群』 青空文庫
口では意志の自由だとか、個人の權威だとか立派なことは云ツてゐるものゝ、生活の爲めには心にもない業務を取ツたり、下げなくても可い頭も下げなければならない。
— 三島霜川 『虚弱』 青空文庫
すべての易者と星占家(家相家や、人相見や、八卦師や)は、かうした彼等の所謂亡者どもを濟度するため、矛盾にも此處で前説を豹變し、逆に今度は、意志の自由が運命を支配すること、自覺と心がけとによつて、何人も意識的に人相を變へ、惡しき手相を善き手相にし、自由に運命を支配し得ることを辯解する。
— 萩原朔太郎 『易者の哲理』 青空文庫
すべての易者と星占家(家相家や、人相見や、八卦師や)は、かうした彼等の所謂亡者どもを済度するため、矛盾にも此処で前説を豹変し、逆に今度は、意志の自由が運命を支配すること、自覚と心がけとによつて、何人も意識的に人相を変へ、悪しき手相を善き手相にし、自由に運命を支配し得ることを弁解する。
— 萩原朔太郎 『易者の哲理』 青空文庫
造化主は吾人に許すに意志の自由を以てす。
— 北村透谷 『人生に相渉るとは何の謂ぞ』 青空文庫
そんなら慕われてどうするか、僕はそこに意志の自由を保留して置きたい。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
この時となりて、再び寺に入るとそが儘我家に留まるとは、その女子の意志の自由に委ぬといへど、そは只だ掟の上の事のみにて、まことは幼きより尼の裝したる土偶を翫ばしめ、又寺に在る永き歳月の間世の中の罪深きを説きては威しすかし、寺院の靜かにして戒行の尊きを説きては勸め誘ひ、必ず寺に歸り入らしむる習なりとぞ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
即ち過去に対しては感情の自由を獲得し、未来に対しては意志の自由を主張し、現在の中にのみ必然の規範を立しようとするものだ。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
作例 · 標準
哲学の議論では、人間の行動は決定されているのか、それとも「意志の自由」が実在するのかという根本的な問いが探求される。
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もし「意志の自由」が否定されるならば、個人の道徳的・法的責任を問うことの根拠が揺らぐという指摘がある。
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近年の神経科学の研究は、我々が自覚する以前に脳内で行動が決定されている可能性を示唆し、「意志の自由」の存在に疑問を投げかけている。
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自分の人生を主体的に生きるためには、「意志の自由」を自覚し、それを最大限に活かす訓練が必要だ。
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