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楔形

せっけい
名詞
1
標準
文例 · 用例
そういう際にはセリュローズばかりでできた書籍は哀れな末路を遂げて、かえって石に刻した楔形文字が生き残るかもしれない。
寺田寅彦 読書の今昔 青空文庫
此の島に於てさえ半ば忘れられた楔形文字的典礼。
中島敦 光と風と夢 青空文庫
人々は、粘土の板に硬筆をもって複雑な楔形の符号を彫りつけておった。
中島敦 文字禍 青空文庫
それを詳しく云うと、合わせた形がちょうど二の字形をしていて、その位置は、甲状軟骨から胸骨にかけての、いわゆる前頸部であったが、創形が楔形をしているので、鎧通し様のものと推断された。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
しかし、まだそれだけでは、要するに別個の暗号を作るにすぎないし、またqとbでも同じようだけれど、それでは解答が、楔形文字か波斯文字みたいになってしまうのだよ」 それから一息いれた体で、冷たくなった残りの紅茶を不味そうに流し入れてから、法水は一気に語り続けた。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
すると意外にも、その楔形をした破れ目の隙から、濛々たる温泉のような蒸気が迸り出たのだった。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
』という質問に対して、二人の百姓は帽子を脱ったが、その中の一人で、少し利口そうに見える、楔形の顎鬚を生やしたのが、『ザマニロフカじゃごぜえめすめえ、おおかたマニロフカでごぜえましょう?
または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 死せる魂 青空文庫
外の組合員は、警官の肩と肩の間に自分の肩を楔形に割り込ませやうとした。
小林多喜二 一九二八年三月十五日 青空文庫