溘焉
こうえん
名詞
標準
文例 · 用例
惜むべし、彼は、治承三年八月三日を以て、溘焉として白玉楼中の人となれり。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
ほしいままに帰省なしがたきをもって、某官衙に生が病気届けを上呈し、倔強の車夫を呼び腕車に乗じ、ただちに旅亭を辞し、時刻を移さずして帰省し、父の病を訪わんとすれば、溘焉としてすでに逝き、また浮き世の人にあらず。
— 井上円了 『妖怪報告』 青空文庫
その結果、出来た図は八十枚程あるが、不幸その後中村先生は、二豎の冒すところとなり、大正十三年二月二十一日|溘焉として長逝された。
— 第一部 牧野富太郎自叙伝 『牧野富太郎自叙伝』 青空文庫
九月二十八日、ついに肺炎を併発し、二日の後|溘焉として永眠せられたのであります。
— 橘外男 『ウニデス潮流の彼方』 青空文庫