水刷毛
みずばけ
名詞
標準
文例 · 用例
水刷毛を刷いただけでは上っ面ばかりで充分に水気が絹に滲まないので、水気をしっくりと滲み込ませるために刷毛で刷いた上を濡れ布巾で颯っ颯っと擦ると具合がよくなります。
— 上村松園 『昔のことなど』 青空文庫
水刷毛をすると、眉は墨をチョンと打って指で引っぱる。
— 長谷川時雨 『市川九女八』 青空文庫
」彼は聖水を屍と柩の上に注ぎかけて、其上に水刷毛で十字を切つた。
— LA MORTE AMOUREUSE 『クラリモンド』 青空文庫
水刷毛でさっと撫でたように、曲輪がまえはおぼろに霞んで見えないが、その矢倉だけが条をなしてながれる霧をぬいて腰から上をみせている。
— 忍緒 『日本婦道記』 青空文庫
こんなに枯れたのは、水ばけが惡くなつて、根を痛めてるために違ひない」 鉢から松の枯木を引つこ拔くと、根の下にピタリとはめ込んだのは、美しい曙色の井戸の茶碗。
— 白紙の恐怖 『錢形平次捕物控』 青空文庫