巡錫
じゅんしゃく
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
preaching tour
文例 · 用例
いっしょに連れて行った二人を老師に引き合せて、巡錫の打ち合せなどを済ました後、しばらく雑談をしているうちに、老師から縁切寺の由来やら、時頼夫人の開基の事やら、どうしてそんな尼寺へ住むようになった訳やら、いろいろ聞いた。
— 夏目漱石 『初秋の一日』 青空文庫
「いらぬ邪魔立て致して、御僧は何者じゃ」「当行学院御院主、昨秋|来関東|御巡錫中の故を以て、その留守を預かる院代玄長と申す者じゃ。
— 身延に現れた退屈男 『旗本退屈男 第六話』 青空文庫
旦に稽古の窓に凭れば、垣を掠めて靡く霧は不斷の烟、夕に鑽仰の嶺を攀づれば、壁を漏れて照る月は常住の燭、晝は御室、太秦、梅津の邊を巡錫して、夜に入れば、十字の繩床に結跏趺坐して※阿の行業に夜の白むを知らず。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
第二十二 或日、天長閑に晴れ渡り、衣を返す風寒からず、秋蝉の翼暖む小春の空に、瀧口そゞろに心浮かれ、常には行かぬ桂、鳥羽わたり巡錫して、嵯峨とは都を隔てて南北、深草の邊に來にける。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
餘り容易な話なので、あの男はそんな話をする資格を持つてゐるかと、義雄が氷峰に尋ねると、「なアに、今|巡錫中の本願寺|法主を抱き込んでをるから、それに話すつもりだらう。
— 放浪 『泡鳴五部作』 青空文庫
こうして五年のその間に、日本全国津々浦々を、光明優婆塞は巡錫した。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
空海も巡錫したが、そう効果もなかったようです。
— 飛騨・高山の抹殺――中部の巻―― 『安吾の新日本地理』 青空文庫
時宗に至つては開祖の一遍上人が親ら奧州に巡錫したので、弘安三年には江刺郡に祖父河野通信の墳墓を訪ねたとあつて、唯今稗貫郡寺林にある光林寺といふ時宗の寺院は、即ち一遍上人の此巡錫を因縁として出來たとの傳説である。
— 原勝郎 『日本史上の奧州』 青空文庫
作例 · 標準
その高僧は全国各地を巡錫し、人々に仏の教えを説き歩いた。
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震災の被災地を巡錫して回る僧侶の姿に、多くの人々が心を打たれた。
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巡錫の途中で立ち寄った古い寺院には、歴史的な価値のある仏像が安置されていた。
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