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松薪

まつまき
名詞
1
標準
文例 · 用例
八 真鍮の掛札に何々殿と書いた並等の竈を、薄気味悪く左右に見て裏へ抜けると、広い空地の隅に松薪が山のように積んであった。
夏目漱石 彼岸過迄 青空文庫
その間召使が炉に松薪を投げ入れ、室内が仄かり暖まってくると、法水は焔の舌を見やりながら、微かに嘆息した。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
するとにわかに松薪が燃え上がり、室中が銅色に染まって明るくなった。
小栗虫太郎 白蟻 青空文庫
今まで空つ風の吹く店先へ出て、襦袢一枚で松薪を二十把ほども打ち割つてまゐつたのでございます。
岡本綺堂 正雪の二代目 青空文庫
義平  では、わたくしの内から松薪を運ばせませう。
岡本綺堂 正雪の二代目 青空文庫
なぜ松薪が山のようで、石炭が岡のようかと聞く人があるかも知れないが、別に意味も何もない、ただちょっと山と岡を使い分けただけである。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
いわゆる洗湯はこの声の発する辺に相違ないと断定したから、松薪と石炭の間に出来てる谷あいを通り抜けて左へ廻って、前進すると右手に硝子窓があって、そのそとに丸い小桶が三角形|即ちピラミッドのごとく積みかさねてある。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
おふきが隣家まで行って帰って見たころには、半蔵とお民とが起きて来ていて、二人で松薪をくべていた。
第一部上 夜明け前 青空文庫