朝蜘蛛
あさぐも
名詞
標準
spider that appears in the morning (said to be good luck)
文例 · 用例
朝蜘蛛が頭上からぶらさがつて来た、かくべつよい事がありさうでもないのに。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
朝蜘蛛果して好事の前兆であるか――果して好事到来だつた、K社から稿料落手、そしておもひがけなくT君から旅費として着金、ありがたや/\(Sから返事のないことは気がゝりだが――)。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
朝蜘蛛がぶらさがつてゐる、それは好運の前徴だといはれる、しかし、今の私は好運をも悪運をも期待してゐない、だいたい、さういふものに関心をあまり持つてゐない、が、事実はかうだつた、東京から送金して貰つた、同時に彼女から嫌な手紙を受取つたのである。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
・朝曇朝蜘蛛ぶらさがらせてをく・この木で二円といふ青柿のしづかなるかな・蒸暑い木の葉いちまい落ちた・私の食卓、夏草と梅干と今日は梅干とランキヨウとで食べた、もう三週間あまり魚を買はない、野菜が一等おいしい。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
後で考えると、朝蜘蛛は縁起がいいということを聞いたようでもあるし、天井から降りてくる蜘蛛は凶兆だということを聞いたようでもあるが、兎に角、あの瞬間に縁起がいいと思ったのが仕合せだったのだ。
— 豊島与志雄 『未来の天才』 青空文庫
誰でも、朝蜘蛛を見れば悪い事のしるしとしてゐます。
— STORY-BOOK OF SCIENCE 『科学の不思議』 青空文庫
・梅と椿とさうして水が流れてゐる・庚申塚や左は街へ下る石ころ・あさぐもりの垣根の花をぬすまうとする 太陽、生きものが生きものを殺す・寝覚しめやかな声はあたゝかい雨・ハムは春らしい香をかみしめる(樹明君に) 二月十七日サイレンが鳴る、お寺の鐘が鳴る、そしてしめやかな雨の音。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
作例 · 標準
朝蜘蛛の例文