矢筒
やづつ
名詞
標準
quiver
文例 · 用例
目ばかり黒い、けばけばしく真赤な禅入を、木兎引の木兎、で三寸ばかりの天目台、すくすくとある上へ、大は小児の握拳、小さいのは団栗ぐらいな処まで、ずらりと乗せたのを、その俯目に、ト狙いながら、件の吹矢筒で、フッ。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
」と技師が寄凭って、片手の無いのに慄然としたらしいその途端に、吹矢筒を密と置いて、ただそれだけ使う、右の手を、すっと内懐へ入れると、繻子の帯がきりりと動いた。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
彼はしかたなしに大きな岩の下へ往って、手にしていた弓を立てかけ、二疋の兎を入れている袋といっしょに矢筒も解いて凭せかけた。
— 田中貢太郎 『狼の怪』 青空文庫
章はいつの間にか睡くなったのて、体を横倒しにして、矢筒を引き寄せ、それを枕にして寝てしまった。
— 田中貢太郎 『狼の怪』 青空文庫
章は矢筒を持ったなりに振り返った。
— 田中貢太郎 『狼の怪』 青空文庫
「はからずご厄介に……」 道家は先ず矢と矢筒を壁に立てかけ、それから腰の刀をとって坐った。
— 田中貢太郎 『赤い土の壺』 青空文庫
体には別に異常もなかったが、持っていた弓も、背負っていた矢も矢筒ぐるみなくなって、僅に矢尻に浸める毒を盛った小さな皮袋が残っているばかりであった。
— 田中貢太郎 『申陽洞記』 青空文庫
伺うと空の小さな矢筒が鳥を撃つ弓のわきに、まさに我が意を得たり。
— THE ADVENTURE OF THE SUSSEX VAMPIRE 『サセックスの吸血鬼』 青空文庫
作例 · 標準
弓道家は矢筒から一本の矢を取り、構えた。
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美しい蒔絵が施された古い矢筒が、博物館に展示されていた。
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彼は背中に矢筒を背負い、静かに森の中を進んだ。
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