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着込み

きこみ
名詞
1
標準
文例 · 用例
」 葉藏はまつくろい羊毛の襟卷を首に纏ひ、眞野は看護服のうへに松葉の模樣のある羽織を着込み、赤い毛絲のシヨオルを顏がうづまるほどぐるぐる卷いて、いつしよに療養院の裏庭へ下駄はいて出た。
太宰治 道化の華 青空文庫
いまこの少年が、かなり上等のシャツを着込み、私のものより立派な下駄をはいて、しゃんと立っているのを見て、私は非常に安心したのである。
太宰治 乞食学生 青空文庫
」 にやにやうす笑いしてそんなことを言い言いぱちんぱちんと爪を切っていたが、切ってしまったら急にあわてふためいてどてらを着込み、れいの鏡も見ずにそそくさと帰っていったのである。
太宰治 彼は昔の彼ならず 青空文庫
一夜明けて修業式の朝、起きて素早くシャツを着込み、あるときは、年とった女中に内緒にたのんで、シャツの袖口のボタンを、更に一つずつ多く縫いつけさせたこともありました。
太宰治 おしゃれ童子 青空文庫
着物はまるで厚い壁のくらゐ着込み、馬油を塗つた長靴をはきトランクにまで寒さでひびが入らないやうに馬油を塗つてみんなほう/\してゐました。
宮沢賢治 氷河鼠の毛皮 青空文庫
そして再び二階の編輯室へ現れて、壁に掛けてあるオーバをとって着込み、出て行った。
織田作之助 青春の逆説 青空文庫
」 その夜は肌を刺すような寒さで、我々はアルスターを着込み、首巻きでのどをくるんだ。
THE ADVENTURE OF THE BLUE CARBUNCLE 蒼炎石 青空文庫
男が女に化けたものか、女が男に化けたものか、いずれにしてもまえからちゃんと用意して、下に男ものを着込み、上にこの女ものを着付けて、ここへ追いこまれた窮余の末に、上のひと皮を脱ぎ捨てながらゆうゆうと大手をふって、伝六の目のまえを逃げ去ったものにちがいないのです。
首つり五人男 右門捕物帖 青空文庫