逢茶
逢茶
名詞
標準
文例 · 用例
こゝで得ればかなたで失ふ、一が手に入れば二は無くなる、彼か彼女か、逢茶喫茶、ひもぢうなつたらお茶漬でもあげませうか、それがほんたうだ、それでたくさんだ、一をたゞ一をつかめば一切成仏、即身即仏、非心非仏。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
酒はもとより、煙草の粉までなくなつた、端書も買へない、むろん、お香香ばかりで食べてゐる、といつて不平をいふのぢやない、逢茶喫茶、逢酒喫酒の境涯だから――しかし飲まないより飲んだ方がうれしい、吸はないより吸ふた方がうれしい、何となくさみしいとは思ふのである。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
総持古仏は、逢茶喫茶逢飯喫飯と喝破された。
— 種田山頭火 『道〔扉の言葉〕』 青空文庫
「お初」 と、ある晩、逢ったとき、出逢茶屋の二階の灯の下で、長二郎は、いいかけた。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
池の端に軒を連ねた出逢茶屋は戯作、川柳にその繁昌を傳へる江戸人の情痴の舞臺ですが、池のほとりを少し西へ取つて茅町一丁目、二丁目へかけては一流の大町人、大藩の留守居など、金を石つころほどにも思はぬ人達の寮や妾宅など、不氣味な靜けさと、目に餘る贅澤さで、町家に立ちまじつて五軒十軒と數へられます。
— 風呂場の祕密 『錢形平次捕物控』 青空文庫