身性
みじょう
名詞
標準
文例 · 用例
その替りにゃあ貧乏と、その名の高え曾我などじゃあ、盗んだ金を置いて来た、悪事はするが義理堅え、いわば野暮な盗人だが、知らねえ先あともかくも、こういう身性と聞いたらば、お主ゃあ厭になりやしねえか。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
六人の女の身性がわかりゃ、遺恨の筋にも見当がつくんだ。
— 開運女人地蔵 『右門捕物帖』 青空文庫
殺されたのはいってえ何人だよ」「四人ですよ」「身性は?
— 開運女人地蔵 『右門捕物帖』 青空文庫
こうなりゃ、絞め殺された五人の身性を洗うよりほかに道はねえ。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
それが私しの今の身性残らずなんだ。
— 広津柳浪 『今戸心中』 青空文庫
」「はい、わたくし一人、お名ざしでござります――が、かまえて、悪しゅうはふるまわぬつもりでござりますゆえ、御懸念には及びませぬ」 菊之丞は、じっと愛弟子をみつめたが、「何となく心もとないが、しかし、そなたの身性を、あの人々が、気がついているはずは、万に一つも、あるはずがないと思われる。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
三宅島にいたころのことを思や、これでも極楽、下らねえ欲をかいて、変なことから、身性が曝れでもすると、とんだことだと思って、つつしんではいるものの、精進ぐらしも、これで三年、てえげえ、辛抱が出来なくなるよ。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
こわいばかりがこの方の身性ではない。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫