特志
とくし
名詞
標準
文例 · 用例
不幸なことには、私には、そのように親切に警告して呉れる特志家がなかった。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
そは婦女子に実業的の修養をなすの要用ありと確信し、その所思を有志に謀りしに、大いに賛同せられければ、即ち亡夫の命日を以て、角筈女子工芸学校なるものを起し、またこの校の維持を助くべく、日本女子恒産会を起して、特志家の賛助を乞い、貸費生の製作品を買い上げもらうことに定めたるなり。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
農繁期託兒所のやうな仕事は、ある特志家個人の仕事とするよりも、村の何等かの團體が經營の主體となることが望ましい。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
特志で見回っているのが同様三艘――。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
同じく江戸にひびいた口入れ稼業の加賀芳一家で見まわらしているのが一艘と、特志の土左舟はつごうその三艘でした。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
それとも、特志の舟か。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
どっちじゃ」「但馬屋身内の特志舟でござんす」「そうか、ご苦労なことだな。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
――だか、うち見たところ存外のおろか者でもなさそうじゃから、今回だけは兄弟ふたりを拾い育てたという特志に免じ、見のがしておいてつかわそうよ」「えッ、すりゃ、あの、ほんとうでござりまするか!
— 耳のない浪人 『右門捕物帖』 青空文庫