春の雲
はるのくも
表現名詞
標準
cloud floating in a spring sky
文例 · 用例
庭の日かげはまだ霜柱に閉じられて、隣の栗の木のこずえには灰色の寒い風が揺れているのに南の沖のかなたからはもう桃色の春の雲がこっそり頭を出してのぞいているのであった。
— 寺田寅彦 『春六題』 青空文庫
松の岩頸 春の雲、 コップに小く映るなり。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 一百篇』 青空文庫
春の雲があつちやこつちにぽかぽか浮いてゐるばかりでした。
— 新美南吉 『鳥右ヱ門諸国をめぐる』 青空文庫
小春の雲の、あの青鳶も、この人のために方角を替えよ。
— 泉鏡花 『白金之絵図』 青空文庫
土手の木の根元に遠き春の雲松風や日々濃くなる松の影あらましを閉せしのみの夕牡丹夏草や野島ヶ崎は波ばかり眼の前を江の奥へ行く秋の波降る雪や明治は遠くなりにけり (昭和十二年四月二十六日)
— 伊丹万作 『広告』 青空文庫
追加 (伊豆海岸、信濃路、その他にて)また一枚ぬぎすてる旅から旅へ水の上はつきり春の雲はてなき旅の遠山の雪ひかるあれがふるさとの山なみの雪ひかる街の雑音しづもれば恋猫の月枯葦の一すぢの水のながれ春風のテープちぎれてたゞよふ手から手へ春風のテープ 三月一日 緑平居、雪、霜、霙。
— 種田山頭火 『旅日記』 青空文庫
朝の富士は白いあたまの春の雲松の木あざやかに富士の全貌ぶらんこぶら/\若葉照る街の騒音何の木か咲いてゐる東京をうたふ。
— 種田山頭火 『旅日記』 青空文庫
そこには丈の低い小笹が繁つて早くも春の雲雀が鳴いてゐる。
— 跋 『風は草木にささやいた』 青空文庫
作例 · 標準
青空をゆっくりと流れる春の雲は、見ているだけで心が安らぐ。
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遠足の日の空には、綿菓子のような白い春の雲が浮かんでいた。
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「春の雲」のように、形を変えながら悠々と流れていく人生でありたいものだ。
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