拒斥
きょせき
名詞
標準
文例 · 用例
扨既に運命といふものが有つて、冥々に流行するといふ以上は、運命流行の原則を知つて、そして好運を招致し、否運を拒斥したいと云ふのは、誰しもの抱くべき思念である。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
併し既に好運と目すべきものを見、否運と目すべきものあるを覺ゆる以上は、其の好運を招き致し、否運を拒斥したいのは當然の欲望である。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
かえって、すでに理性は、まったく確実でもなく疑い得ぬものでもないものに対しては、明白に偽なるものに対するに劣らず注意して、同意を差し控うべきだと私を説得するのであるから、もし私がその意見のいずれのうちになりとも何か疑いの理由を見出すならば、それでそのすべてを拒斥するに十分であろう。
— MEDITATIONES 『省察』 青空文庫
かへつて、すでに理性は、まつたく確實でもなく疑ひ得ぬものでもないものに對しては、明白に僞なるものに對するに劣らず注意して、同意を差し控ふべきだと私を説得するのであるから、もし私がその意見のいづれのうちになりとも何か疑ひの理由を見出すならば、それでそのすべてを拒斥するに十分であらう。
— MEDITATIONES 『省察』 青空文庫
捨象とは拒斥である、放逐である。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第一』 青空文庫
或自然は自分を威壓し或自然は自分を拒斥する。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第一』 青空文庫
故に實行とならぬ思想は無價値だと云ふ主張が、單に力――心理的の力である物理的社會的の效果を惹起す可き力ではない――力のない思想、遊離せる思想、空華なる落想を拒斥するだけの意味ならば、固よりその主張は正當である。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第二』 青空文庫
故に如何に一切を肯定する者と雖も野卑、奸譎、柔媚、陰險をば拒斥せざるを得ないのである。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第二』 青空文庫