福草
さきくさ
名詞
標準
lucky grass
文例 · 用例
ただその中を、福草履ひたひたと地を刻んで、袴の裾を忙しそう。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
少女はその石の上を福草履のような草履で踏んで往った。
— 田中貢太郎 『春心』 青空文庫
福草の三つ葉四つ葉にというあたりがことにおもしろく聞かれた。
— 初音 『源氏物語』 青空文庫
いわゆる“福草履”なるもので、鼻緒は藁を心にして、厚い紙で巻いたのであるから、ごつごつして頗る穿きにくいものであった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
その当時は劇場内に広い運動場というものがなかったのと、もう一つには幕間が随分長いのとで、大勢の観客は前にいったような太い鼻緒の福草履を突っかけて、劇場外の往来、即ち今の電車道をぶらぶら散歩していた。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
その福草履が芝居の客であるという証拠になるので、若い男や女たちはそれを誇るように、わざと大勢つながって往来を徘徊しているらしかった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
勿論、このおかみさんも如才ないには相違なかったが、顔馴染のないわたしに対して、無料でそれだけの商売物を愛想よく渡してくれたのは、かの福草履の威徳にほかならない。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
さらばとてそこら捜しつつ、いたう古りたる、むづかしげなる福草履とかいふめる物捜し得て穿かす。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
作例 · 標準
庭に福草が茂っていて、縁起がいいと喜んだ。
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祖母はいつも、摘んできた福草を神棚に供えていた。
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福草の葉は、病気から身を守ると信じられていた。
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