恩沢
おんたく異読 おんだく
名詞
標準
favour
文例 · 用例
自分なぞはいわゆる茶の湯者流の儀礼などは塵ばかりも知らぬ者であるけれども、利休がわが邦の趣味の世界に与えた恩沢は今に至てなお存して、自分らにも加被していることを感じているものである。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
すなわち文化の恩沢でありまして誠に結構なことであります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
官符をかしこみ、※然として道に上り、祗候するの間、仰せ奉りて云はく、将門之事、既に恩沢に霑ひぬ。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
一体女というものほど太平の恩沢に狎されて増長するものは無く、又|嶮しい世になれば、忽ち縮まって小さくなる憐れなもので、少し面倒な時になると、江戸褄も糸瓜も有りはしない、モンペイはいて。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
自分なぞは所謂茶の湯者流の儀礼などは塵ばかりも知らぬ者で有るけれども、利休が吾邦の趣味の世界に与へた恩沢は今に至て猶存して、自分等にも加被してゐることを感じてゐるものである。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
盲目なる世眼を盲目なる儘に睨ましめて、真贄なる霊剣を空際に撃つ雄士は、人間が感謝を払はずして恩沢を蒙むる神の如し。
— 北村透谷 『人生に相渉るとは何の謂ぞ』 青空文庫
しかし、これらの人々こそ、真に明治維新の大業の礎石となつた人々で、明治、大正、昭和と三代の恩沢に恵まれてゐる我々が、決して忘れてはならない人々だらうと思ふ。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
因って親族始め誰彼に分って合国一切恩沢を蒙った。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫