鋳掛け屋
いかけや
名詞
標準
a tinker
文例 · 用例
いいえどかれません、じゃ法令の通りボックシングをやりましょうとなるだろう、勝つことも負けることもある、けれども僕は卑怯は嫌いだからねえ、もしすきをねらって遁げたりするものがあってもそんなやつを追いかけやしない、あとでヘルマン大佐につかまるよってだけ云うんだ。
— 宮沢賢治 『風野又三郎』 青空文庫
新屋といふ安宿に泊る、愛嬌のない、井戸もない宿だつた、相客はいかけやさん、料理人、前者はおしやべり、どこか抜けたところがある、後者は生来の世間師、いらないものがある。
— 仙崎 『行乞記』 青空文庫
水は正直ですよ、といつていかけやさんが修繕したバケツに水を入れて覗いてゐる。
— 仙崎 『行乞記』 青空文庫
同宿者の一人、老いかけやさんは異色があつた、縞のズボンに黒の上衣、時計の鎖をだらりと下げてゐる、金さへあれば飲むらしい、彼もまた『忘れえぬ人々』の一人たるを失はない。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
いかけやさん、とぎやさんと遅くまで話す、無駄話は悪くない(いかけやさん、とぎやさんで飲まないものはない)。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
)「いかけや」と云ふ町内の悪たれ子供が大ぜいいかけやを取巻いて弄りものにする噺では、中の一人の子供が釜の中から青い火がでるところを見ると幽霊がでるかといかけやをくさらすのに対し、別の子供が「小父さん、釜から幽霊(ゆうれんと発音した!
— 正岡容 『初代桂春団治研究』 青空文庫
)の幽霊やな」と助け舟を出すので救はれたいかけや、「大分、お前、話、分るな」とおだてると、「さうか、そない、分るか。
— 正岡容 『初代桂春団治研究』 青空文庫
作例 · 標準
「鋳掛け屋でございます。鍋釜の修理はございませんか」と、遠くから声が響いた。
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割れた鉄瓶を大切そうに抱え、老婆は村に立ち寄った鋳掛け屋に修理を依頼した。
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路地裏で火を起こし、古びた道具で作業する鋳掛け屋の姿は、もはや郷愁を誘う。
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子供たちは、金属を溶かす鋳掛け屋の手元を、目を輝かせて見つめていた。
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