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金釵

きんさい
名詞
1
標準
文例 · 用例
)と仔細は語らず唯思入つて然う言ふたが、実は以前から様子でも知れる、金釵玉簪をかざし、蝶衣を纒ふて、珠履を穿たば、正に驪山に入つて陛下と相抱くべき豊肥妖艶の人が其男に対する取廻しの優しさ、隔なさ、親切さに、人事ながら嬉しくて、思はず涙が流れたのぢや。
泉鏡太郎 高野聖 青空文庫
柳腰鞭に折けては折要歩を苦しみ、金釵地に委しては墮馬髻を顯實す。
泉鏡太郎 唐模樣 青空文庫
) と仔細は語らずただ思い入ってそう言うたが、実は以前から様子でも知れる、金釵玉簪をかざし、蝶衣を纏うて、珠履を穿たば、正に驪山に入って、相抱くべき豊肥妖艶の人が、その男に対する取廻しの優しさ、隔なさ、深切さに、人事ながら嬉しくて、思わず涙が流れたのじゃ。
泉鏡花 高野聖 青空文庫
銀杏返しに結って、体中で外にない赤い色をしている六分珠の金釵を挿した、たっぷりある髪の、鬢のおくれ毛が、俯向いている片頬に掛かっている。
森鴎外 百物語 青空文庫
金釵」とか、「香影」とか、そういう漢詩に残った趣のある言葉が正太の胸を往来した。
島崎藤村 家(下巻) 青空文庫
張船山の妻は、『愛君筆底有煙霞、自拔金釵付酒家』とうたへり。
大町桂月 妙義山の五日 青空文庫
」〔薄命|枉ゲテ狂者ノ婦ト為リ/慧心羨マズ富児ノ妻ヲ〕といいまた、「金釵換尽長安酒。
永井荷風 下谷叢話 青空文庫
」〔金釵換ヘ尽ス長安ノ酒ニ/儘ク許ス夫君ノ酔ヒテ泥ノ似キヲ〕の如き詩句に言尽されている。
永井荷風 下谷叢話 青空文庫