白柄
しらえ
名詞
標準
文例 · 用例
陸には源氏箙をたたいてどよめきけり」といふところ迄は、うつとりお耳を傾けて居られましたが、それに続けて、「あまりの面白さに、感に堪へずや思はれけん、平家のかの船の中より齢五十ばかりなる男の、黒革威の鎧著たるが、白柄の長刀杖につき、扇立たる所に立つて舞ひすましたり。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
玉虫色のお羽織に白柄の脇差、知らぬ人が見たらお歴々と思うかも知れないが、この婆の目から見ると無用の小細工。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
ええと、ことしの勘定は、」と言って、書附けを差出し、寝ているのを引起して、詰め寄って何やら小声で談判ひとしきりの後、財布の小粒銀ありったけ、それに玉虫色のお羽織、白柄の脇差、着物までも脱がせて、若衆二人それぞれ風呂敷に包んで、「あとのお勘定は正月五日までに。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
思い立ったとなると、その場に編笠深く面をかくして、白柄細身をずっしり長く落して差しながら、茶献上の博多は旗本結び、曲輪手前の女鹿坂にさしかかったのは、丁度|頃の夕まぐれでした。
— 京へ上った退屈男 『旗本退屈男 第四話』 青空文庫
」 ギリギリと歯ぎしり噛んで、苦しげに訴えた弥太一の血まみれ姿を黙然と見守りながら、わが好もしき江戸名物の旗本退屈男はじりじりと傍らの白柄細身をにぎりしめました。
— 京へ上った退屈男 『旗本退屈男 第四話』 青空文庫
思い立ったとなると、その場に編笠深く面をかくして、白柄細身をずっしり長く落して差しながら、茶献上の博多は旗本結び、曲輪手前の女鹿坂にさしかかったのは、丁度頃の夕まぐれでした。
— 京へ上った退屈男 『旗本退屈男 第四話』 青空文庫
先に立ったのは、白柄の薙刀を手挾んだ、山椒大夫の息子三郎である。
— 森鴎外 『山椒大夫』 青空文庫
白柄組とか名を付けて、町人どもを嚇してあるく、水野十郎左衞門の仲間のお侍、青山播磨様と仰しやるのは、たしかあなたでごぜえましたね。
— 岡本綺堂 『番町皿屋敷』 青空文庫