偽君子
ぎくんし異読 にせくんし
名詞
標準
hypocrite
文例 · 用例
(紙製石盤は公判所より許されて被告人一同に差し入れられこれに意志を認めて公判廷に持参しかくて弁論の材料となせるなり)さりながら妾は長崎にて決心せし以来再び同志の言を信ぜず、御身は愛を二、三にも四、五にもする偽君子なり、ここに如何ぞ純潔の愛を玩ばしめんやと、いつも冷淡に回答しやりたりき。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
見識も高尚で気韻も高く、洒々落々として愛すべく尊ぶべき少女であって見れば、仮令道徳を飾物にする偽君子、磊落を粧う似而非豪傑には、或は欺かれもしよう迷いもしようが、昇如きあんな卑屈な軽薄な犬畜生にも劣った奴に、怪我にも迷う筈はない。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
代助は父に対する毎に、父は自己を隠蔽する偽君子か、もしくは分別の足らない愚物か、何方かでなくてはならない様な気がした。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
元よりこの種の人は偽君子ほど多くはない。
— 新渡戸稲造 『イエスキリストの友誼』 青空文庫
偽君子千人の中にせめて一人位なものであろう。
— 新渡戸稲造 『イエスキリストの友誼』 青空文庫
世の中に多いものは小人と偽君子だ。
— 新渡戸稲造 『イエスキリストの友誼』 青空文庫
十一編名分をもって偽君子を生ずるの論 第八編に、上下貴賤の名分よりして夫婦・親子の間に生じたる弊害の例を示し、「その害の及ぶところはこのほかにもなお多し」との次第を記せり。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫
この病に罹る者を偽君子と名づく。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫