食気
しょっき
名詞
標準
文例 · 用例
幼虫時代は、醜い青虫の時代であり、成長のための準備として、食気一方に専念している。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
十五「じゃあ色気より食気の方だ、何だか自棄に食うようじゃないか。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
」「食気の狂人ではござりませんに、御無用になさりまし。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
情慾が食気にだけ偏ってしまって普通の人情に及ぼさないためかしらん。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
しかも、それで居ながら酒の肴は豆腐か、つくしにかぎるなどと、まだ食気のことを云つて居た。
— 岡本かの子 『上田秋成の晩年』 青空文庫
あんたは熱のため食気がないというので、二三度、食事を抜いていた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
そのとき、無理に無い食気を起さすためか、それとも、おきみの厚意に対して愛想するつもりか、あんたは朦朧状態のまゝ、粥を匙で掬って口へ運ぶ毎に唄うように呟いた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
そしてその間、池上の言う通り食気不振で、無理に勧められるようにして何回かおきみから椀の粥を食べさせられました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫