三の松
さんのまつ
名詞
標準
furthest pine tree from a noh stage (of the three placed in front of the bridge walkway)
文例 · 用例
その頭と、下から出かかった頭が二つ……妙に並んだ形が、早や横正面に舞台の松と、橋がかりの一二三の松が、人波をすかして、揺れるように近々と見えるので……ややその松の中へ、次の番組の茸が土を擡げたようで、余程おかしい。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
粛然として身を返して、三の松を過ぎると見えし、くるりと捲いたる揚幕に吸わるるごとく舞込みたり、「お茶はよろし、お菓子はよしかな、お茶はよろし。
— 泉鏡花 『照葉狂言』 青空文庫
……一の松、二の松、三の松に、天人の幻が刻まれて、その影が板羽目に錦を映しつつ、藻抜けて消えたようなシテの手に、も一度肩を敲いて、お悦が拾って来た扇を渡したのが幕際であった。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫
さうした事から又、橋掛りの一の松・二の松・三の松等に関しても、同様な事が言はれるのではないかと考へられますが、そこまで立ち入る事は些か危険です。
— 折口信夫 『能舞台の解説』 青空文庫
橋掛に欄干が附いて、一の松、二の松、三の松と、三本の小さい松がその前に植ゑてあるのも単に面白いばかりでなく、それには深い意味があらう。
— 野口米次郎 『能楽論』 青空文庫
これから考えつきまして、扇面いっぱいに、三万三千三百三十三の松の絵を、梨地蒔絵で、幸阿弥風に――面倒な注文でございますが、御影堂では、夜も昼も、職人から主人からかかりきりで、それもやがて、仕上げに近いと聞きましてございます。
— 林不忘 『元禄十三年』 青空文庫
月見はお月さんのまつりのことです。
— 折口信夫 『日本美』 青空文庫
作例 · 標準
能舞台の橋掛かりには、目印として一の松から三の松までが植えられている。
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演者が本舞台から最も遠い三の松のあたりで、静かに立ち止まる。
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「三の松の横を通る時の足運びに、その役者の品格が表れるんだ」
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