惰力
だりょく
名詞
標準
inertia
文例 · 用例
何の事はない、脱線して斜になった機関車が、惰力で二十間も飛んだ、と云った風な歩きっ振りであった。
— 葉山嘉樹 『坑夫の子』 青空文庫
もし止まる余裕がなかったら惰力で自分は石垣から飛び下りなければならなかった。
— 梶井基次郎 『路上』 青空文庫
艇の惰力で、青柳の影の濃い千住大橋の袂へ近づく。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
源之助が活動したのは明治時代の舞台で、大正以後の彼は殆ど惰力で生存していたかの感があった。
— 岡本綺堂 『源之助の一生』 青空文庫
その拍子に足を踏み辷らして硝子の舗道の上に身体をタタキ付けたので、そのまま血だらけの両手を突張って、自分の身体を支え止めようとしたが、しかし今まで辷って来た惰力が承知しなかった。
— 夢野久作 『怪夢』 青空文庫
僕のやうな人間が、もし自然のままの傾向で惰力して行つたら、おそらく辻潤や高橋新吉のやうな本格的のダダイストになつたにちがひない。
— 萩原朔太郎 『ニイチェに就いての雑感』 青空文庫
動止んだ赤茶けた三俵法師が、私の目の前に、惰力で、毛筋を、ざわ/\とざわつかせて、うツぷうツぷ喘いで居る。
— 泉鏡太郎 『人魚の祠』 青空文庫
まだ明治十何年と云う頃には江戸の町家の習慣律が惰力を持っていたので、市中から市中へ奉公に上がっていても、藪入の日の外には容易に内へは帰られぬことに極まっていた。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
作例 · 標準
エンジンを切った車は、しばらく惰力で走り続ける。
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彼は惰力で仕事を続けているだけで、何の目標もない。
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宇宙空間では、一度動いた物体は惰力で無限に動き続ける。
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標準
force of habit
作例 · 標準
長年の惰力で、朝起きるとすぐにコーヒーを淹れてしまう。
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惰力で続けていた習慣を、この機会に見直したい。
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彼がタバコを吸うのは、もう惰力でしかない。
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