折り入って
おりいって
副詞
標準
earnestly
文例 · 用例
主人も家来も今は手の着けようがなくなったので、とても内輪の探索だけでは埒があかないと見た用人の角右衛門は、今朝そっと八丁堀同心の槇原の屋敷へたずねて来て、どうにか内密に調べてはくれまいかと折り入って頼んだのであった。
— 朝顔屋敷 『半七捕物帳』 青空文庫
木曾道中の新版を二三種ばかり、枕もとに散らした炬燵へ、ずぶずぶと潜って、「お米さん、……折り入って、お前さんに頼みがある。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
しかも代々の出入り屋敷といい、平素から世話になっている留守居役が折り入って頼むのを、すげなく断るわけにもいかないので、彼はとうとうこの難役を引受けた。
— 岡本綺堂 『恨みの蠑螺』 青空文庫
クーパー、折り入って頼みがある、今からいくつか質問に答えてくれ。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
亀吉の話の足らないところを、幸八が重い口ながら付け加えて、なにぶんお願い申しますと折り入って頼んだ。
— 正雪の絵馬 『半七捕物帳』 青空文庫
「そこで、早速でござりますが、わたくしが折り入って描いて頂きたいのはこれでござります」 澹山をそこに待たせて置いて、伝兵衛はうす暗い堂の奥にはいって行ったが、やがて二尺ばかりの太い竹筒をうやうやしく捧げて出て来た。
— 旅絵師 『半七捕物帳』 青空文庫
「わたくしの方に入用があればこそ、こうして折り入ってお願い申すのでござります」 自分の頼みを素直に引き受けてくれる上は、自分たちもかならずあなたの身の上を保護して、秘密の役目を首尾よく成就させてやると、伝兵衛は彼の信仰する神のまえで固く誓った。
— 旅絵師 『半七捕物帳』 青空文庫
まげて御対面を折り入って頼みまする。
— 岡本綺堂 『小坂部姫』 青空文庫