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葦簾

よしず
名詞
1
標準
文例 · 用例
」「あき店さ、お前さん、田畝の葦簾張だ。
泉鏡花 開扉一妖帖 青空文庫
橋のたもとの望富閣という葦簾を張りめぐらせる食堂にはいり、ビイルを一本そう言った。
太宰治 狂言の神 青空文庫
小初はぐっと横着な気持になって、化粧の出来上った顔に電球を持ち添えて「これでは、どう」と窓の葦簾張りから覗いている貝原に見せた。
岡本かの子 渾沌未分 青空文庫
小学時代に、夏が来ると南磧に納涼場が開かれて、河原の砂原に葦簾張りの氷店や売店が並び、また蓆囲いの見世物小屋がその間に高くそびえていた。
寺田寅彦 涼味数題 青空文庫
手品か軽業か足芸のようなものを見て、帰りに葦簾張りの店へはいって氷水を飲むか、あるいは熱い「ぜんざい」を食った。
寺田寅彦 涼味数題 青空文庫
店とはいっても葦簾囲いの中に縁台が四つ五つぐらい河原の砂利の上に並べてあるだけで、天井は星の降る夜空である。
寺田寅彦 涼味数題 青空文庫
屋根の半は葦簾に枯枝をまじへて葺き、半は又枝さしかはしたる古木をその儘に用ゐたるが、その梢よりは忍冬(カプリフオリウム)の蔓長く垂れて石垣にかゝりたり。
IMPROVISATOREN 即興詩人 青空文庫
二十一 じりじり暑い西日が、庭木の隙や葦簾を洩れて、西だけしかあいていない陰鬱な彼の書斎の畳に這い拡がるなかにいて、庸三はしばらく葉子と離れて暮らしていた。
徳田秋声 仮装人物 青空文庫