寸裂
すんれつ
名詞
標準
文例 · 用例
山逕の磽※、以前こそあれ、人通りのない坂は寸裂、裂目に草生い、割目に薄の丈伸びたれば、蛇の衣を避けて行く足許は狭まって、その二人の傍を通る……肩は、一人と擦れ擦れになったのである。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
鍋は飛び、炉は砕け、山小屋は寸裂する、十一人のうち、二人即死。
— 竜神の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
あわや新九郎の皮肉はその一下に寸裂されるかと見えたが――途端に、「わッ――」 という駕方の喊声。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫
吾にもあらぬ憤怒の眦、ビリビリッと寸裂した手紙を、蛇のように足に絡めたまま二、三間よろめき出した。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫