櫟
いちい異読 イチイ
名詞
標準
Quercus gilva (species of oak)
文例 · 用例
茅草・尾花の布き靡く草の海の上に、櫟・榛の雑木林が長濤のようにうち冠さっていた。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
雪こそは降り出さなかったが、その灰色をした雪雲の下に、骨を削ったような櫟や樫の木立は、寒い木枯に物凄い叫びをあげていた。
— 梶井基次郎 『不幸』 青空文庫
楢や櫟を切り仆して椎茸のぼた木を作る。
— 梶井基次郎 『温泉』 青空文庫
ある日は庭の隅に接した村の大きな櫟の木へたくさん渡り鳥がやって来ている声がした。
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫
櫟林や麦畠や街道や菜園や、地形の変化に富んだその郊外は静かで清すがしかった。
— 梶井基次郎 『雪後』 青空文庫
」 氣が付くと彼は何時か、解剖室の入口から少し外れて傍の方へ――其のまゝ眞ツ直に進むだら、楢や櫟の雜木林へ入ツて了ふ方向に、フラ/\と、恰で氣拔でもした人のやうに歩いて行く。
— 三島霜川 『解剖室』 青空文庫
と歌つた小出の林は、その頃から既に伐採されて、楢や櫟の木が無慘に伐られ、白日の下に生生しい切株を見せて居たが、今では全く開拓されて、市外の遊園地に通ずる自動車の道路となつてる。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
途方に暮れてぼんやり立ち続けていますと川上の丘の櫟林の方に当って、聞き慣れた犬の吠える声が聞え、銃声も響きます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
櫟の材は極めて緻密で硬いため、古くから鍬の柄や木槌などの農具に重宝されてきた。
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九州や四国の温暖な沿岸部には、樹齢を重ねた櫟の巨木が残る社叢が点在している。
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櫟の葉は裏面に淡い褐色の毛が密生しており、風に翻ると独特の風合いを見せる。
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「この櫟で作った杖は非常に頑丈で、山歩きにはこれ以上のものはないよ」
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ウィキペディア曖昧さ回避
クヌギ、イチイ 櫟(クヌギ) : ブナ科コナラ属の落葉樹。橡、椚とも。 櫟(イチイ) : イチイ科イチイ属の針葉樹。一位とも。
出典: 櫟 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0