後役
あとやく
名詞
標準
文例 · 用例
その當時蒲燒を知らなかつた若い學生は、その後役人になつて、鰻のぼりにだん/\出世して、そこらを泳ぎまはつてゐるのも思ひ出の一つです。
— 薄田泣菫 『詩集の後に』 青空文庫
尚お別席に於て諸役人一同評議の上、文治を呼び出して、「今日より右平林の後役は其の方に申付けるによって役宅に住い、不都合なきよう島内|囚人の取締を致せ、下役人一同左様心得ませえ」との有難き言渡しでございます。
— 三遊亭圓朝 『後の業平文治』 青空文庫
罪人どもは、 「旦那、金や衣類を遣るなんて、そりゃア余りお慈悲が過ぎらア、せめて其れだけは……」 文「あゝ、そう/\、気の毒ながら米は其の儘文治が受取ります、明日は後役引受の祝いとして、一同の者へ赤飯を振舞ってやるぞ」 いや罪人どもは赤飯と聞いて悦んだの何の。
— 三遊亭圓朝 『後の業平文治』 青空文庫
かういふ因縁があるところへ、朝鮮後役では秀秋は太閤の名代として出陣し如水はその後見として渡海した。
— 坂口安吾 『二流の人』 青空文庫
プラスビイユからは「月曜午前は帰れぬ、午後役所へ来い」と云う返電がとどいていた。
— モウリス・ルブラン 『水晶の栓』 青空文庫
後役の御就任、ご苦労に存じます』 迅かった。
— 吉川英治 『新編忠臣蔵』 青空文庫
特に戦禍が激しく、多くの富を失った沖縄の人々には、館の蔵品は何かにつけて今後役に立つであろう。
— 『民藝四十年』を読んで 『四十年の回想』 青空文庫
かねて願って置いた吉左衛門らの退役と隠居がきき届けられ、跡役は二人の忰たちに命ずると書いてないまでも、その剪紙の意味はだれにでも読めた。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫