来頻
らいひん
名詞
標準
文例 · 用例
「比来頻苦雨、不望半秋晴。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
「春来頻到――」 離室の書院の※に読める雄揮な文字を指差して娘は、わらひ、「こんな言葉までが苦しくなるわ、とり換へてしまはうかしら――」 と、もう涙をためてゐた。
— 牧野信一 『繰舟で往く家』 青空文庫
“アメリカが誇りとするワーナー博士とその調査団一行十名が、近来頻発する大西洋海底地震の調査のために昨日来大西洋の海底に下りて観測中であったが、博士一行は図らずも同海底に国籍不明の怪人集団と、それが拠れる海底構築物を発見した。
— 海野十三(丘丘十郎) 『地球発狂事件』 青空文庫
古来頻繁な外敵侵入にもかかわらず、彼等に比較的純血が保たれてるのは、早婚(女は十歳から十二歳で婚姻する)が主な理由だとされている。
— 野上豊一郎 『七重文化の都市』 青空文庫
)欲迎聖寿客来頻、公使館前揚馬塵、奏楽已終歓未尽、十三夜月照佳辰。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
)秘露天無雨、里麻街有塵、電車日兼夜、撤水去来頻。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
春陽堂先日来頻に新著の出版を請ふ。
— 断腸亭日記巻之三大正八年歳次己未 『断腸亭日乗』 青空文庫
私は国民新聞社を辞して衰滅に傾きつつあった『ホトトギス』を私一人の力で盛り返す事に尽力すべく決心したが、健康が何時も不十分であった上に住居を鎌倉に移したために従来頻繁に往来していた旧友諸君と自然疎々しくなる傾きになってしまった。
— 高浜虚子 『漱石氏と私』 青空文庫