性来
しょうらい
名詞
標準
文例 · 用例
話が理窟つぽくなつてきたが、とにかくさういふわけで、私は音楽会の気分が厭ひなため、性来音楽好きでありながら、演奏会に行くことは稀れにしかない。
— 萩原朔太郎 『ラヂオ漫談』 青空文庫
性来でござんしょう。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
一つには私たちの同人雑誌『春服』が、目茶苦茶になりかかった、わびしさから、二つには、ぼく自身のステールネスから、最後に、あなたがぼく如きものに好意をお持ち下され居る由、昨晩の松村と云う『春服』同人の手紙が伝えてくれたので、加うるに性来の図々しさを以て、御迷惑を省みず、狎書を差し上げる次第です。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
若くもあり、性来子を育てる親らしい技巧を持ち合せて居ない自分達を親に持ったむす子の赤児の時のみじめさを想い出した。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
性来動物好きの少年だつた皆三が、標本に欲しかつたといふことも充分理由にはなるのだけれど……。
— 岡本かの子 『蝙蝠』 青空文庫
性来動物好きの少年だった皆三が、標本に欲しかったということも充分理由にはなるのだけれど……。
— 岡本かの子 『蝙蝠』 青空文庫
それで僕の気象が性来今言ったようなのであるか、或はそうでなく、僕は小児の時、早く不自然な境に置れて、我知らずの孤独な生活を送った故かも知れないのです。
— 国木田独歩 『運命論者』 青空文庫
「どうせ、私は不幸の性来ですよって、覚悟はしてます」 その心根がいじらしいと思った千恵造は益々賀来子と別れがたく思った。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫