磐
いわ
名詞
標準
文例 · 用例
甲斐山岳会長若尾金造氏が待ち受けて、一とまず常磐町の同氏邸宅前まで、自動車で伴い行かれ、ここで弁当などを積み込み、大沢照貞氏と、田富小学校長|輿石正久氏が加わり、自動車で八ヶ岳の高原へと走らす。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
この中で、我が奥常念は一と際高い、殊に蝶ヶ岳に向って低く下っているところは、波の如き山を躍らすこと七、八峰、峰は皆磐石を畳んだもので、石は皆裂け、偃松と、岩ぶすまという地衣が布いているばかり、この方面から常念を望むと、前の婉容はなくなって、見上げるように急峻に尖っている。
— 小島烏水 『奥常念岳の絶巓に立つ記』 青空文庫
邸宅の後ろは常磐木の密林へ塀一つで、庭の続きになっていた。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
そして、それが、下の山を形造っている岩磐の露頭か、または独立した玉石であるか、という事は、一目瞭然とはいかなかった。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
われ等は暗い空と、資本主義の大磐石の下に永久に喘がねばならぬであらうか。
— 葉山嘉樹 『工場の窓より』 青空文庫
殊に来らんとする神の震怒の日に於ける彼等の仲保者又救出者として仰いだのである、「千世経し磐よ我を匿せよ」との信者の叫は殊に審判の日に於て発せらるべきものである、而して此観念が強くありしが故に彼等の説教に力があったのである。
— 来世を背景として読むべし 『聖書の読方』 青空文庫
自身神の道に立ち正義公道の命ずる処に歩むの覚悟あらば、我らはすなわち大磐石の上に立って安らかなのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
四節にいう「汝怒りて身を裂く者よ、汝のためとて地あに棄てられんや、磐あにその処より移されんや」と。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫