幻辞.com

淫虐

いんぎゃく
名詞
1
標準
文例 · 用例
僕には、この清浄な光がひどく淫虐的に思えてきたよ」「いや、犯人はけっして、見物人を慾しがっちゃいないさ。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
だがそれをハイルブロンネルに云わせると、一番淫虐的で独創的なものを、小児だと云うがね」と法水は暗く微笑んだが、「ところで熊城君、死体の発光は何時頃からだね」と事務的な質問を発した。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
無論そうなると、一種|淫虐性の形式だが……往々感情以外にも、何かの感覚的錯覚から解放されず、しかも、絶えず抑圧を続けられる場合に発する例しがあるのだ。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
「時代は十六世紀の中葉フェリペ二世朝だが、この一つは、淫虐的な嗜血癖の、むしろ異例的標本とでも云うものなんだ。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
古ローマ人は驢乳を化粧に用いて膚を白くすと確信し、ポッペア(ネロ帝の后にして権謀に富み、淫虐甚だしきも当時無双の美人たり。
馬に関する民俗と伝説 十二支考 青空文庫
捕虜にして来た敵国の女に対する淫虐と、敵国の男性に対する虐殺の楽しみ以外の何ものでもなかった。
夢野久作 悪魔祈祷書 青空文庫
惨忍と淫虐とを現わした、醜い恍惚とした顔であった。
国枝史郎 あさひの鎧 青空文庫
幸にして予が知人中、新聞記者を業とするもの、啻に二三子に止らざりしを以て、彼が淫虐無道の行跡の如きも、その予が視聴に入らざるものは絶無なりしと云ふも妨げざる可し。
芥川龍之介 開化の殺人 青空文庫