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笹鳴き

ささなき
名詞
1
標準
文例 · 用例
何といったらいいのか、鶯の笹鳴きみたいな美しさだ、とでもいったら君はわかってくれるであろうか。
太宰治 パンドラの匣 青空文庫
と、ジュッジュッという啼き声がしてかなむぐらの垣の蔭に笹鳴きの鶯が見え隠れするのが見えた。
梶井基次郎 冬の日 青空文庫
笹鳴きは口の音に迷わされてはいるが、そんな場合のカナリヤなどのように、機微な感情は現わさなかった。
梶井基次郎 冬の日 青空文庫
師走のなかばではあるが、きょうは朝からうららかに晴れた日で、どこかで笹鳴きのうぐいすの声もきこえた。
岡本綺堂 青蛙堂鬼談 青空文庫
まだ笹鳴きの若い鶯ながらも、真近く見る姿は絶えず鋭く伸びたり膨れたりした。
横光利一 旅愁 青空文庫
早く、暖くならないかしら……暖くなつて、かう、鶯が、ちつちつつて、笹鳴きするやうな、長閑な日つて、早く來ないものかしら。
林芙美子 雪の町 青空文庫
まだ幼ない鳥とみえ、その囀は片言の舌っ足らずで、笹鳴きのあいだに偶然「ほ、きょきょう」とはいる。
山本周五郎 五瓣の椿 青空文庫
あたりの藪に笹鳴きの声がさびしく、山屋敷の塀越しに、紅梅の花が黒く見えます。
吉川英治 江戸三国志 青空文庫