藍本
らんぽん
名詞
標準
文例 · 用例
月君が建文帝の為に兵を挙ぐるの事は、姑摩媛が南朝の為に力を致さんとするの藍本たらずんばあらず。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
作者は空に憑りて想ひ得しなるべく、又まことに空に憑りて想ひ得たりとせんかた、藍本ありとせんよりめでたからん。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
形式も種々に考えて、韻文にしようとしたり、散文にしようとしたり、叙事的にFlaubertの三つの物語の中の或る物のような体裁を学ぼうと思ったこともあり、Maeterlinckの短い脚本を藍本にしようと思ったこともある。
— 森鴎外 『青年』 青空文庫
形式も種々に考えて、韻文にしようとしたり、散文にしようとしたり、叙事的に Flaubert の三つの物語の中の或る物のような体裁を学ぼうと思ったこともあり、Maeterlinck の短い脚本を藍本にしようと思ったこともある。
— 森鴎外 『青年』 青空文庫
正午過ぐるころに、藍本といふひなびた停車場を通つて丹波の國に入つた。
— 島崎藤村 『山陰土産』 青空文庫
が、この同じ物語を延長した後談が紅葉の『金色夜叉』の藍本であるという説は知らないものがないほど広がってるが実は誣妄である。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
もしこれがある人の言うごとく弥陀三尊押出仏(奈良博物館)や観修寺繍曼陀羅(京都博物館)のごとき舶来藍本に基づいて我が国人の製作したものであるとすれば、当時の日本人の芸術的活力もまた驚くべきものである。
— 和辻哲郎 『古寺巡礼』 青空文庫