淡白い
あわじろい
名詞
標準
文例 · 用例
ばたばたと団扇を使いながら、いつまでも寝つかれずにいるお銀の淡白い顔や手が、暗いなかに動いて見えた。
— 徳田秋声 『黴』 青空文庫
暫く途絶えたかと思うとまた、静かな朝の深い霧の中から、夢色のしっとりと淡白いその霧の幕をふるわせて、はげしく罵り合う声が聞えました。
— 身延に現れた退屈男 『旗本退屈男 第六話』 青空文庫
その淡墨と濃墨との接する処は極めて無造作であつて、近よつてこれを見ると何とも合点のゆかぬほどであるが、少し遠ざかつて見ると背中の淡白い処が朦朧として面白く見える。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
淡白い空に黒い輪郭を画している寺の屋根。
— 倉田百三 『出家とその弟子』 青空文庫
東雲頃迄空は平穏で、消えのこった淡白い星に涼しい風が渡った。
— 宮本百合子 『古き小画』 青空文庫