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盛衰記

せいすいき
名詞
1
標準
文例 · 用例
途中まで来ると下男が迎えに来るのに逢いましたが、家に帰ると叔母と母とに叱られて、籠を井戸ばたに投げ出したまま、衣服を着更えすぐ物置のような二階の一室に入り小さくなって、源平盛衰記の古本を出して画を見たものです。
国木田独歩 女難 青空文庫
十八の年まで淋しい山里にいて学問という学問は何にもしないでただ城下の中学校に寄宿している従兄弟から送って寄こす少年雑誌見たようなものを読み、その他は叔母の家に昔から在った源平盛衰記、太平記、漢楚軍談、忠義水滸伝のようなものばかり読んだのでございます。
国木田独歩 女難 青空文庫
で、さまで旅らしい趣はないが、この駅を越すと竹の橋――源平盛衰記に==源氏の一手は樋口兼光大将にて、笠野富田を打廻り、竹の橋の搦手にこそ向いけれ==とある、ちょうど峠の真下の里で。
泉鏡花 星女郎 青空文庫
里の名に因みたる、いずれ盛衰記の一条あるべけれど、それは未だ考えず。
泉鏡花 一景話題 青空文庫
が、盛衰記の記事が真相を得て居るのだらうか、大日本史の記事の方が真相を得て居るだらうか。
幸田露伴 平将門 青空文庫
秀郷の後の千晴は、安和年中、橘繁延僧|連茂と廃立を謀るに坐して隠岐に流されたし、秀郷自身も前に何かの罪を犯してゐるし、時代の風気をも考へ合せて見ると、或は盛衰記の記事、竹堂の論の方が当つて居るかと思へる。
幸田露伴 平将門 青空文庫
狂言は「ひらがな盛衰記」の逆櫓、「鬼一法眼」の菊畑、「為朝」の八丈島、「梅川忠兵衛」の封印切から新口村などで、子供芝居流行の気運に乗じたためか、この興行もまた相当の成績を収めた。
岡本綺堂 明治劇談 ランプの下にて 青空文庫
――尤もあの男の事だから、書物といつたつてたんと読んでゐる訳でもあるまいが、源平盛衰記と太平記とだけはが悉皆暗記してゐる。
大正六(一九一七)年 茶話 青空文庫