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歯痒い

はがゆい
形容詞
1
標準
文例 · 用例
鰯を育てて鯨にするより歯痒い段の行止り。
泉鏡花 海神別荘 青空文庫
もっとも東の雛壇をずらりと通して、柳桜が、色と姿を競った中にも、ちょっとはあるまいと思う、容色は容色と見たけれども、歯痒いほど意気地のない、何て腑の抜けた、と今日より十段も見劣りがしたって訳は。
泉鏡花 南地心中 青空文庫
智慧のない奴等ばかりだ」 鼈四郎は、こう呟くと、歯痒いような、また得意の色があった。
岡本かの子 食魔 青空文庫
)老女 ――若い者等の口争い、見て居て歯痒い
岡本かの子 阿難と呪術師の娘 青空文庫
被告の云ふことを裁判長が聞取つてくれないで、雙方の意思が離れ離れになつて居るのを歯痒いとも思ひ合つた。
平出修 公判 青空文庫
」 白川は桑野がこんなことを問題にして居るのをむしろ歯痒いことにも思つた。
平出修 瘢痕 青空文庫
」 婆あさんは歯痒いのを我慢するという風で、何か口の内でぶつぶつ云いながら、勝手へ下った。
森鴎外 青空文庫
それと同時に、父が自分と話をする時、危険な物の這入っている疑のある箱の蓋を、そっと開けて見ようとしては、その手を又引っ込めてしまうような態度に出るのを見て、歯痒いようにも思い、又気の毒だから、いたわって、手を出させずに置かなくてはならないようにも思う。
森鴎外 かのように 青空文庫
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