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暖まる

あたたまる
動詞
1
標準
文例 · 用例
小さな火鉢に僅かばかり燃やされた木片で暖まる譯もないがらんとした部屋の中は、凍るやうな戸外の夜氣と共に冷え渡つて、寒さがひしひしと身に迫つて來た。
南部修太郎 ハルピンの一夜 青空文庫
無銭で米の買える法、火なくして暖まる法、飲まずに酔う法、歩行かずに道中する法、天に昇る法、色を白くする法、婦の惚れる法。
泉鏡花 露肆 青空文庫
今の会社でいくらか信用が出来るまで、二度も三度もまごついたことや、堅くやっておりさえすれば、どうにかこうにか取り着いて行けそうな会社の方も、少し尻が暖まると、もうほかのことに手を出して、事務がお留守になりそうだということなどを気にしていた。
徳田秋声 足迹 青空文庫
君はスケッチ帳を枕もとに引きよせて、垢じみた床の中にそのままもぐり込みながら、氷のような布団の冷たさがからだの温みで暖まるまで、まじまじと目を見開いて、君の妹の寝顔を、憐れみとも愛ともつかぬ涙ぐましい心持ちでながめつづける。
有島武郎 生まれいずる悩み 青空文庫
冷えきった空気が障子の所で少し暖まるのだろう、かの一匹の蝿はそこで静かに動いていた。
有島武郎 星座 青空文庫
清逸は園が側近く来たのを知ると、なぜともなく心の中が暖まるのを覚えて、今までの物臭さに似ず、急いで窓から戸口の方に寝返った。
有島武郎 星座 青空文庫
「うむ、少し芋足して暖め返したんだ」「おまんまは冷たかねえけ」「それから雜炊でも拵えべと思つてたのよ」 お品は熱い物なら身體が暖まるだらうと思ひながら、自分は酷く懶いので何でもおつぎにさせて居た。
長塚節 青空文庫
お品は段々と身體が暖まるに連れて始めて蘇生つたやうに恍惚とした。
長塚節 青空文庫
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