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巡航船

じゅんこうせん
名詞
1
標準
cruise boat
文例 · 用例
河水に向って明滅する大電気時計が赤色に染められて、水上警察の快速巡航船が、女の小指のような尾を引いて光の纒綴の下を通り過ぎるとき、美人茶屋のグランド・コンサートが聞えてきた。
吉行エイスケ 大阪万華鏡 青空文庫
それ等の人間が急行列車桜、高速力巡航船、ホテル、トーキー常設館、オフィス、レストラン、冬期競馬場、少女歌劇場、それらの場所にいたあらゆる階級人が、驚愕するような事件が勃起した。
吉行エイスケ 大阪万華鏡 青空文庫
その頃、大阪の主な川筋に巡航船が通った。
織田作之助 わが町 青空文庫
ところが、翌る日には登勢ははや女中たちといっしょに、あんさんお下りさんやおへんか、寺田屋の三十石が出ますえと、キンキンした声で客を呼び、それはやがて淀川に巡航船が通うて三十石に代るまでのはかない呼び声であったが、登勢の声は命ある限りの螢火のように勢いっぱいの明るさにまるで燃えていた。
織田作之助 青空文庫
当時、安堂寺橋に巡航船の乗場があり、日本橋まで乗せて二銭五厘で客を呼んでいたが、お前はその乗場に頑張って、巡航船へ乗る客を、俥の方へ横取りしようと、金切声で呶鳴っていた。
織田作之助 勧善懲悪 青空文庫
巡航船に赤い旗がついているのを見て、お前も薄汚れた俥にそれと似た旗をつけて、景気をつけたものの、客は正直で、同じ二銭五厘で乗る分にはと、やはり速い巡航船の方をえらんだ……とわかった途端に、お前は流しの方へ逆戻った。
織田作之助 勧善懲悪 青空文庫
それはその湖の縁から縁を航海する巡航船の汽笛であつた。
田中貢太郎 水郷異聞 青空文庫
その旅館の裏門口では矢張り今晩のやうに巡航船の汽笛の音が煩く聞えた。
田中貢太郎 水郷異聞 青空文庫
作例 · 標準
離島と本土を結ぶ巡航船は、荒天でない限り毎日決まった時間に港を出入りする。
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夕暮れ時、瀬戸内海を静かに進む巡航船のシルエットがとても絵になっていた。
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巡航船のデッキに出ると、潮風が心地よく、飛び交うカモメたちが間近に見えた。
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